君がしたことはもう悲しまなくていい。
薔薇には棘があり、銀の泉にも泥がある。
月も太陽も雲や触に陰るものであり
最も麗しい蕾にも忌まわしい瘤が宿る。
人間は誰しも過ちを犯すものであり、僕もここで
君の罪を容認するための比較として
自分自身を腐敗させ、君の間違いを軽くし
君の罪に君の罪以上の赦しを与えている。
君の官能の罪に対して良識を呼び出せば
君を告発するはずの者が君を弁護する者となり
僕に反対して法廷弁論を開始する。
僕の愛と憎しみの間の内戦により
僕は僕から容赦なく奪う麗しい盗人の
共犯者にならざるを得なくなるのだ。
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Open Source Shakespeare|Sonnet 35