仕上がっていない俳優が舞台に立つと
恐れから自分の役を忘れてしまうように
あるいは激情に駆られ過ぎた猛獣が
有り余る力で自らの心臓を疲れさせてしまうように
僕も信じるのが怖くなって
愛の儀式のために仕上げた祝辞を言い忘れてしまう。
自分の愛の強さに
自分の愛の力に押し潰されているようだ。
ああ!僕の仕草には僕の騒ぐ胸の内を語る
雄弁にして無言の予告者となってもらい
愛のために申し立て、補償を求めるために
より多くをより多く表す舌よりも多く語ってもらおう。
ああ!沈黙の愛が書いたものの読み方を知ってくれ。
瞳で聞くことも愛の優れた知恵なのだ。
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Open Source Shakespeare|Sonnet 23