2022年8月19日

英詩和訳|シェイクスピア『ソネット集』第32歌


卑しい死が僕の骨を塵で覆い

僕が日々を全うした後に残された君が

今は亡き恋人の貧しく粗野な詩を

偶然にももう一度読み返す時

その時代の磨かれた詩と比べると

誰のペンにも追い抜かれるようなその詩が

優れた人々の傑作に劣るその韻律ではなく

僕の愛のために君の手元に残されるとしよう。

ああ!その時は是非こう偲んでほしい。

もし友のムーサが育っていく現代と共に育ち

その愛がこれよりも尊い生まれのものとして

豪華な行列を従えて行進していたなら、と思うが

彼は死んでしまい、詩人たちはそれに勝るのだから

彼らの詩には作風を、彼の詩には愛を読もう、と。


▶パブリック・ドメインの原文はこちらから

Open Source Shakespeare|Sonnet 32


今週の人気記事