しかしなぜ君はより強力な手を打って
時間という血まみれの暴君と戦わないのか。
なぜ君は老いに対して守りを固める上で
僕の不毛な韻律よりも恵まれた手段を取らないのか。
今の君は幸せな時期の頂点に立っており
多くの乙女の庭園が手付かずのまま
君のために生きた花を生もうという有徳な願いを抱いている。
それは絵に描いた君の身代わりよりも遥かに君と似た花だ。
すなわち、命を繕うべきものは命の詩行なのだ。
ここにある時間の絵筆や僕の見習いのペンでは
内面の立派さにおいても外面の綺麗さにおいても
君のことを人々の目の中に生かし続けることはできない。
君自身を譲り渡すことが君自身を手元に留めるのだ。
君自身の麗しい技術が描けば、君はずっと生きるはずだ。
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Open Source Shakespeare|Sonnet 16