瞳を濡らす未亡人の瞳が恐れているのは
君が独り身の生に身を費やすことだろうか。
ああ!もし君が子供を持たずに死んでしまったら
世界は連れを失くした妻のように君を悼むだろう。
世界は君の未亡人となり、嘆き続けるのだ
君が君の形を後に残していかなかったことを。
一人一人の未亡人は子供の眼差しのおかげで
夫の姿を心に留めることができるというのに。
この世にある散財というものを見ても
場所が変わるだけで世界の享受する分は変わらない。
しかし、美の浪費は世界の中でも終わりを持つものであり
使われないように使う者は美を滅ぼすことになる。
他の人々への愛が胸の内になければ
自分に対して恥ずべき殺人を犯すことになるのだ。
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