2022年7月20日

英詩和訳|シェイクスピア『ソネット集』第3歌


君の鏡を見て、その目に映る顔に伝えてくれ

今こそ、その顔がもう一つの顔を形作る時だと。

その顔の瑞々しい状態を今作り直さなければ

君はこの世を欺き、母になる人の祝福を奪うことになる。

どれほど綺麗な女でも、まだ穂の実っていない胎を

君の鋤に耕されて恥と思うことはないだろう。

どれほど愚かな男でも、その身を

自己愛の墓として子孫を絶やすことはないだろう。

君は君の母親の鏡であり、君の母親も君を見ては

春の盛りの愛らしい四月を思い出すことだろう。

君もそうすれば、老いて皺ができても

その窓越しに今と同じ黄金時代を見ることだろう。

しかし思い出されることなく生き抜きたいのなら

独りで死に、君の姿を君の道連れにすることだ。


▶パブリック・ドメインの原文はこちらから

Open Source Shakespeare|Sonnet 3


今週の人気記事