時計が時間を告げるのを数えながら
華やかな昼が恐ろしい夜に沈むのを見る時
菫が春を越して
黒豹色の巻き毛が白銀に染まるのを目にする時
聳え立つ木々から
熱から獣の群れを守る天蓋であった葉が落ちる様や
夏を緑に染めた麦がみな束ねられ
白髭を蓄えて荷車の上に積まれる様を見る時
僕は君の美について疑問が浮かぶのだ。
君も時が費やすものに加わるしかないのか、と。
麗しいものや美しいものは自分を捨てて
他のものが育つのを見ながら死に絶えていく。
時間が君をここから連れ去ろうとする時に
時間と対峙してその鎌を防げるのは血筋だけなのだ。
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Open Source Shakespeare|Sonnet 12